先天性股関節脱臼|リーメンビューゲルから10年

生後4か月検診で「先天性股関節脱臼の疑い」と診断された娘。リーメンビューゲルを使った治療をすることになりました。当時の不安な気持ちを思い返し、10年経った今の様子をお伝えすることで少しでも参考になることがあればと思い記事にすることにしました。
この記事は次のような人におすすめ!
・先天性股関節脱臼(リーメンビューゲル)の治療をした子どものその後について事例を知りたい方
リーメンビューゲル卒業から10年目の様子
小学6年生になる春、1年ぶりの検診がありましたが、「とても順調」との診断結果でした。
時々足の痛みを訴えることはありますが、それは股関節脱臼と直接関係があるものではなく、成長期にはよくあることだそうです。
そんなわけで、
娘は普通に小学校に通い、走り回って遊び、何の影響もなく日常を過ごせています。
リーメンビューゲルを使った治療が終わっても、手術の必要上がるか経過を引き続き見てもらっています。
手術が必要になるか判断する時期として、
①低学年時期 ②10歳前後
と2回のチェックポイントを言われていましたが、このタイミングでの手術の必要性はなく、引き続き様子を見ていくことになりました。
気になるのは「いつまで通院するのか?」
それは成長が落ち着く中学生頃までとのこと。
骨や体作りが成長している限りは見守っていくわけですね。
今は大丈夫でも体重増加によって股関節がそれに耐えられなくなる可能性があるそうです。
「筋肉量が足りていないからもっと運動しましょう!」と毎回言われてしまいます。
未就学児のころからスイミングをやっていましたが、陸での足を使う運動も取り入れておけばよかったと今となっては思います。小学生になると習い事も本人の意思次第で簡単に始めにくくなるので早めの仕込みが大事ですね。
4か月検診「股関節脱臼の疑い」そして、病院選び
診断から病院が決まるまで
生後4か月検診で「先天性股関節脱臼の疑い」と言われ、その後小児科で紹介状をもらい専門の医師に診てもらうことになりました。
しかし、その日予約したのにも関わらず、その日担当の医師が事情により出勤せず見てもらうことができませんでした。
その時の不信感と、実際にその病院に行ってみてわかったアクセスの悪さ・・いろいろと思うところがあり、自分で病院を探しなおすことにしました。調べてみると改めて一般的な病気ではないからこそ経験の多い病院、この病気の治療に力を入れている先生に見ていただきたいという気持ちが強くなりました。
結果、お願いしたのが東京都立小児総合医療センターです。小児股関節疾患にも力を入れており、素人ながらここにお願いしたいと思いました。
病院選びのポイント
①乳児を連れて通いやすいか
中学生頃まで通院する可能性もあるものなので、アクセスは非常に重要です。
一番通院頻度が高い初期、乳児を連れての通院は、それだけで非常に負担が大きいことです。
通院する時間の電車や道の混雑も加味して検討するといいです。
②信頼できる病院か
後悔しないよう、病院や医師の実績を確認して決めました。
③居心地が良いか
長い年月通うので、その病院に通うことが苦じゃないというのは実は大切だと感じます。
小児総合医療医療センターはその点、子どもと親目線の本当に素晴らしい病院です。
子どもが安心して過ごせる優しいデザインの施設で、随所に遊べる仕掛けがたくさんあります。
終わった後のランチ、お茶できる場所があることも、モチベーションになりました!


リーメンビューゲル装着から外れるまで
具体的な通院記録です。
5月26日 初診 治療決定
5月27日 リーメンビューゲル採寸
6月3日 装着開始
6月10日 装着1週間チェック 問題なし
6月17日 装着2週間チェック 悪くはない 「次回はまるかな?」とのこと
6月24日 装着3週間チェック はまったり外れたり不安定
6月31日 装着4週間チェック 順調とは言えない もう少しベルトで固定
7月8日 装着5週間チェック はまってきているので次回見てよければレントゲン
通院開始1か月半 初めて改善していると言葉をもらえてうれしい!
7月16日 装着6週間チェック 「いい感じ」でもレントゲンはまだ
7月23日 装着7週間チェック 「いい感じ」次回レントゲン やったー!
7月30日 装着8週間チェック レントゲン「いい感じ」 次週通院なし
8月13日 装着10週間チェック 「いい感じ」再来週レントゲンして良ければリーメン外す練習
8月26日 装着12週間チェック 今日から1日2週間リーメン外しOK なるべく活発な午前中
9月16日 装着15週間チェック 3か月半のリーメン生活終了!
今後も通院しながら、不具合が出ていないか経過を見ていく。
未就学児 数か月に1度の通院:レントゲン、診察
小学生になってから 年に1度の通院:レントゲン、診察
小児総合医療センターでは、中学生くらいまで経過を見ていく方針ですが、
町の整形外科でリーメンビューゲル治療を行った知人は、3歳前に通院が完全終了していました。
子どもの状態はもちろんですが、病院や先生の方針によっても通院期間は大きく違いがあるのかもしれません。
リーメンビューゲル装着期間に工夫したこと
汗対策におすすめグッズ チュビファースト 2way
暖かい季節の装着だったため、肌が蒸れてしまわないか、装具に汗が染みこんで不衛生ではないか気になりました。(リーメンビューゲルは洗えませんでした)
そこで調べて購入し、活躍したのがチュビファースト 2way という包帯です。
娘の足にちょうど良いサイズ感で、肌を守り、汗を吸収してくれるので
リーメンの内側にこれを巻くことで清潔に保つことができました。
リーメン装着中もあえて出かける!支援センターは特におすすめ!
正直、親としてはリーメンビューゲルを装着した我が子の姿は、衝撃的で、初めは見るのも辛かったです。。。
人にどう思われるか、説明するのも嫌だな・・いろいろ思うことがありました。
でも、足のことを理由に家に引きこもることはせずに、今まで通り、この時期にしてあげたかったことをしてあげようと心がけました。
今しかない乳児期、足のことを理由に諦めてしまったら、
それこそ、かわいそうですからね!
お散歩もたくさんしましたし、同じくらいの赤ちゃんと遊ぶ機会も積極的に作りました。
するとどうでしょう。
案外みなさん気にしません。
(というか、自分の子のことしか見えない時期でしょう?!笑)
逆に、行ってよかったのは支援センターです。そこにいるのは経験豊富な支援員さん。
「前に何人か先天性股関節脱臼の赤ちゃん見てきたわよ」と、参考になる話もしてくださいました。
次期によって、医師の判断に従う必要はあるかと思いますが、問題なければ
本来、その時期の赤ちゃんにしてあげるとよいことしてあげたかったことを
普通にしてあげて、保護者の方もその時の育児を楽しめるといいなと思います。
おわりに
初めて「先天性股関節脱臼」「リーメンビューゲル」という言葉を聞いたとき
それがどうゆうことなのかわからず、片っ端からネット検索したのを覚えています。
とにかく情報が少なかった。
でも少なくても同じ経験をして、前向きに乗り越えている、乗り越えようとしている保護者の方がいるということが非常に励みになりました。
身体のことなので結局は人それぞれではありますが、誰かの参考になればうれしいです。
思ったよりも子育てをしていると、いろいろな病気や不調で心配することが多いのですが、
一つ一つ、向き合って、見守っていきたいと思います。
気づけばあの4か月検診から11年ですから!